台子七通りをいただいて
宇和島支部 大嶋 由美
 私がお茶に興味を持ち、お稽古を始めたのは40才を過ぎた頃でした。それから12年が経ちました。
 この度、七通りの伝授式をリモートを通していただくことができ、心より有難く存じております。この経験を通じて、茶道の奥深さを改めて感じ、分からないことや知らないことの多さに気付かされています。初心に返って学ばねばならないと思っています。
 御宗家様からいただきました「今、トンネルの入り口に立ったところ」とのお言葉を胸に刻み、茶の心を基として明るい光に向かって歩んでいきたいと思いました。
 そして、真の台子を拝見し、祈りを込められた御宗家様のそのお姿に感動いたしました。また、茶号として頂戴したその文字から、自分の中に不足しがちであった心の温かさや笑顔に気付かされました。
 日常生活において仕事や人間関係に行き詰ったとき、茶道に向き合って得た、少しの心の余裕を自己の力となして、自分を高めたいと思います。これから、どのようにお茶と向き合い、どんな生き方ができるのか、新たな気持ちでお稽古に精進してまいりたいと思います。
 御宗家様や奥方様からは、いつも北極星のような道標をいただいております。そのような鎮信流と出合い、二宮信子先生に巡り合えた私は、本当に幸せだと感慨深く思った伝授式の一日でありました。