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平成31年 松風会初釜
宇和島支部 松風会 小島 和子
 前日の雪とはうって変わり、1月27日(日)は、朝明けより眩しい陽光が降り注ぎ、冬麗らの好天に恵まれました。
 14名の会員が、9時30分より協力し合い、茶席の準備を懸命にし、11時より開始しました。お軸は「潜心観道妙」で伊達藩主春山公の99歳の時の書。貝の香合は蓋裏の鶴と底の亀とが一対となったお目出度い珍品で、淑気満ち溢れる茶席となりました。

 茶会の初め、先ず支部長の挨拶があり、地酒で乾杯をし、会食に移りました。昨秋入会された新会員の紹介、続いて各々がユーモアに富んだ自己紹介をし、一息入れて茶会が始まりました。
 点前は支部長が紹鴎棚による続薄茶をされ、点前を全員集中し見詰める中、正客からの質問、点前の確認事項に丁寧に対応して戴き、益々和気あいあいの楽しい雰囲気となりました。
 主なるお道具では、水指が高取雪山作永峰、主茶碗は祥月公60歳記念で臥牛焼(濃茶)、伊達家お庭焼の筒茶碗(薄茶)、茶杓は御宗家御手製の閑雲亭煤竹のものなど、会員所有のお道具が多数で、親しみのある打ち解けたものでした。心を込めて練られた濃茶、薄茶にお菓子をいただき、嬉しうございました。
 本日の初釜を通して、今後とも鎮信流の発展を目指し、全会員が心を一つにし、相互間の和と絆が強まったことを実感しました。本当に意義深い初釜でした。