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初釜を終えて
宇和島支部 松風会 小島和子
 宇和島支部の初釜は 平成27年1月25日(日)、選佛寺で行われました。数日来の厳しい天気とは打って変わり、当日は朝より晴れ渡り明るい春の日射しは眩いばかりでした。十三名の会員が集い、先ず支部長の開会の挨拶の後、会食をしました。お屠蘇としてふるまわれた白酒が美味しく印象的でした。
 そして、午後からの茶会は二班に分かれ、続け薄茶の二席でした。お床には鸞洲公の漢詩をお掛けし、お花は白梅と薄紅色の椿がとても気品高く、干支の未の香合を配し、勅題「本」に因んで、脇床には古書を並べました。
 茶席では、席主・正客・手前など全員が任に就き、各々の動作の中に、新年の活気を感じました。
 主茶碗は天祥公縁の代代幡の松風でした。替茶碗は虹空鶴文の碗を、菓子器は収様御誕生記念の鶴の絵皿ほか千羽鶴の文様の器など、お目出度い「鶴」を集めてみました。
 茶会が進むにつれて、席主と正客の和やかなお話の中笑いの生じることも多々あり、緑鮮明な抹茶と雪を被った福寿草という風雅なお菓子をいただきながら、益々茶席は新春の出発にふさわしい晴れやかで楽しい雰囲気となりました。
 今年も皆様どうかお健やかで。そして心を一つにしてこの会を盛り上げて行かねばの思いを強くした初釜でした。