安藤家御家流秋季茶道香道大会 特別懸釜
松親会 高田 和哉
11月24日、音羽の護国寺茶寮において安藤家御家流秋季茶道香道大会が開催され、ご宗家様が特別懸釜として牡丹の間にて濃茶席をお持ちになりました。旧磐城平藩を治めた譜代大名の安藤対馬守家に伝わる御家流の茶の湯は、細川三斎の門人一尾伊織が興した一尾流の流れを汲み、織部流を合わせた流儀とのことです。
柳営茶会でも毎年ご一緒する馴染み深い安藤家御家流ですが、この度は十七代家元継承記念のお目出度い席ということで、掛軸は事が順調で吉祥であることを表す「大順」、床脇には蓬莱園の鶴が飾られ、菓子器は亀の食籠、ご宗家様の祝賀のお気持ちが込められた設えでした。
この晴れの場で私は一席目の点前という大役を仰せつかり、華奢な茶杓の扱いにいささか緊張しつつ、大振りの高麗茶碗に濃茶を点てさせて頂きました。 同じ武家茶道を学ぶ一人として、安藤家御家流の益々のご発展をお祈り申し上げます。