松洽会 総会・献茶式 平成27年4月18日・19日
松親会 荻野 貞子
鎌倉パークホテルでご宗家様、奥方様をはじめ、各支部の皆様86名をお迎えし松洽会総会を行いました。新会長に松浦純二様、新役員選任を経て質疑をいたしました。その後、ご宗家様により松浦家の系譜について、嵯峨天皇第十八皇子源融公を始祖として現在に至るまでいろいろ混じえてお話し下さり、長い歴史の重みを感じる講演でした。引き続いての懇親会はお目にかからない方々との楽しい語らいのひとときでした。
   
19日(日)はお天気に恵まれ美しい新緑に彩られた鎌倉の名刹円覚寺でお茶会が開かれ、朝早く特別のおはからいで国宝舎利殿を参拝させていただきました。中国から伝えられた「唐様式」屋根の美しさ、柱が接ぎ木されたようす等、すべてが印象的でいまだに心に残っております。
献茶式は仏殿で厳かにご宗家様により執り行われました。無学祖元仏光国師と御先祖、それに松浦党も参戦した元寇の両陣営の戦没者の魂に対し、臨済宗円覚寺派管長横田南嶺老師がお供えして下さいました。奥方様のあと、皆様ご一緒に礼拝させていただきました。
   


お茶会 平成27年4月19日
松親会 長島 輝武
濃茶席は、鎌倉にちなみ武家に由来した設えでした。
床に「平戸真景」(江戸後期平戸城を中心にした鳥瞰図)花はヌルデ(白膠木)、サンゴミズキ、芍薬が生けられました。ヌルデは、昔聖徳太子が崇仏派の蘇我馬子と組み、廃物派の物部守屋討伐にあたり、不利な戦況を回復するため、ヌルデの木を切って四天王(仏教の守護神)の像を作り戦勝を祈願して勝利したという故事から武士が戦いの前に生ける縁起の良い木として選ばれました。
脇床には平戸城の破風に飾られていた大きな梶の葉、団扇、などゆかりの品が飾られ、また書院には平戸真景の巻物が置かれました。
濃茶は風炉長板の初段で、長板に八角風炉、唐金皆具を飾り、松親会員が持ち寄った道具を使いました。菓子は鎌倉美鈴の「蝶の谷戸」をオランダデルフト焼の菓子器でお出し致しました。
   
薄席は呈茶だけとなりましたが、床には雄香寺16代止渇老師書「弄花香満衣」、九谷焼の雉、花はアワモリショウマ、都忘れ、チガヤが飾られました。