鎮信公お祭茶に参加して
下関支部 松要会 中野くみ子
 昨夜の風雨が嘘のように明け方にはすっかり上がり、少し初冬の感じさえするような気持の引き締まる朝でございました。
11月11日鎮信公へのお祭茶を、私共は例年のごとく長府庭園書院の間において、午前10時より行いました。“台子真”で私がお献茶を務めさせて頂き、お供えは浜谷静枝様がされ、一同心を一つにして拝礼いたしました。
 その後、仁田先生へのお献茶を行いました。先生が亡くなられて13年になります。お妹様のモト子様にも、朝倉様が“長板初段”にてお献茶点前をされました。お供えは松岡様がされ、全員で黙祷いたしました。お客の皆様は、仁田先生をよくご存じの方ばかりで、先生のお人柄・人となりが語り合われ懐かしくお聞きしました。思えば、高校1年の時茶道部に入部して以来、仁田先生のご指導をいただきました。改めて年月の流れの早さを感じますと共に、鎮信流を学び続けられる幸いを感謝いたしております。
 その後、秋陽に輝く庭園の紅葉を鑑賞しながら点心をいただきました。
 午後から“続き薄茶”のお点前にてお客様をおもてなしいたしました。浜谷美津枝様が、濃茶を、薄茶を松岡様が差し上げました。
“心が洗われる時間を過ごさせて頂きました”と皆様に喜んでいただきホッとしております。
例年行っているお祭茶ですが、庭園の紅葉の美しきは毎年同じではなく、その時々の自然の美しさを愛でながら、新たな念いでこれからも小さい支部ではございますが、皆で力を合わせ日々励んで参りたいと改めて心の中でおもいました。