松洽会総会懇親会並びに茶会
長崎支部 松和会 藤岡瑞枝
 今年度の松洽会総会を4月16日ホテルニュー長崎において開催いたしました。思いがけない災害、熊本地震に見舞われましたなかでの開催となり、急遽15名の方々が出席を取り止められましたが、71名のご出席での総会は本年度の行事計画の承認をはじめ、議事全て滞りなく進行し懇親会に移りました。今回は皆様方に長崎らしいおもてなしをとの思いで、世界三大夜景を眺めながらの中華料理をご用意いたしました。おかげさまで皆様がたお楽しみの中、宴たけなわのうちにお開きとなりました。
 
  翌17日は長崎歴史文化博物館で茶会を催しました。当館は開館以来10年を迎えております。オープンの折は、私どもも茶室におきまして濃茶席を担当し、呈茶にて薄茶を差し上げた思い出がございます。それ以後も催し事の折に何度もお世話になっておりますご縁のある博物館です。待合の長持(博物館所有)にはご紋いりの幕をかけて鎧櫃に見立て違棚には鎧名所図(絵巻物小笠原流)を開き武家茶らしくいたしました。
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 濃茶席は書院を使うこととなり書院飾りのことなど試行錯誤の末に設えが整いました。床には心月公書「肖蛇」の掛物。蛇にあやかるとの意味で蛇は豊穣神として信仰され脱皮を繰り返すことから長寿の生き物として大事にされていたようです。御年17歳の書と伺っております。とても力強い書でございました。  花は実がついたびわの木、笹竹、芍薬の三種を生け、風炉長板初段の点前を致しました。
 お菓子は上用の桃饅頭を、オランダ年にちなんだデルフト焼きの菓子器にてお出し致しました。  薄茶は呈茶で新緑の美しい庭にて一服差し上げました。心地よい風のなか気持ちの良いひと時をお過ごしいただけたようです。
 点心席での長崎名物の茶碗蒸し、蒸し寿司は、とても好評でした。
 最後になりましたが去年11月パグウォッシュ会議でお呈茶を持ちました折にお世話になりました長崎新聞社OBの方から、何か手伝いをとの申し出を受けましてそれに甘え、受付、会場案内をお願いいたしました。  今年の総会は熊本地震という不慮の大災害が起こりました中での開催となりましたが、不安な時に沢山のご出席を賜り有り難く厚くお礼申し上げます。皆様方がご無事にお帰りになられまして、私ども一同安心いたしました。