聖福寺十六代田谷良忠前住職追善茶会
長崎支部 松和会 藤岡 瑞枝
 平成26年2月23日(日)聖福寺にて田谷良忠前住職の追善法要と追善茶会が聖福寺保存会で催されました。
 聖福寺は黄檗宗の名刹で長崎県有形文化財の古いお寺です。
  近年老朽化が進み早急に修復する必要があり、新たに修復協力会が設立され億単位の募金活動が行われているところです。
 保存会では年に四回表千家、裏千家、鎮信流の三派で四季釜を受け持っておりますが今回の法要茶会では、鎮信流が濃茶席を担当いたしました。
 
 当日は午前10時より本堂におきまして法要が営まれ、引き続き茶室徹心軒にて14名の理事の方々を二席に分けて濃茶を召し上がって頂きました。
 お菓子はつたや製のつぼみ紅梅で当日平戸より届けて頂きました。
 お茶は星の初鷹です。
 「お菓子もお茶も大変美味しゅうございました」とご挨拶いただきました。
 本堂での法要で冷えたお身体にはより一層美味しく感じていただいたようでほっと安堵いたしました。
 三畳台目の下座床に皆川淇園の神農図の掛物や由緒ある道具の組み合わせは、お客様に好評でございました。
 一方、呈茶席のお床には心月公の一行物「瑞気満梅花」と力強く書かれたお軸が掛かりました。
 大ぶりの中野焼の花入には木いちご、寒芍薬、貝母が入りました。
 こちらのお席にも多くのお客様にお入り頂きました。
 濃茶席の担当は初めてのことでしたので多くの不安もありましたが、門人同志がそれぞれの役をきびきびとこなし無事にお役目を果たすことが出来ました。
 残された課題も沢山ありましたが、何事も経験として次に繋げていきたいと思っております。
 お客様より「今日は鎮信さんのお席を拝見できて本当に良かった」と喜んでお帰りになるお姿を私共もうれしくお見送りいたしました。