新年を迎えて~近況報告~令和4年1月
平戸支部 松華会 森 三佐子
         
 恙無く、めでたく新年をお迎えのことと存じます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
令和4年元日は、晴天の一日でございました。元日の風景をご紹介いたします。亀岡神社の狛犬は、今年も口覆い着用でございましたが、参拝者を特大の絵馬が迎えておりました。松浦史料博物館正門の看板も、御宗家様の御揮毫で新しくなり、平戸藩の椎木の門飾りが飾られておりました。椎木の門飾りにつきましては、松浦史料博物館の説明を引用いたします。  
「椎木松浦の由来…松浦家23代覚翁弘定が近隣の諸侯に攻められ筑前の大内氏をたより箱崎金胎寺に難を避けていた時、明応元年の正月を迎えた。しかしその付近は若松を伐ることが禁止されていたので、やむを得ず椎木を伐って門松の代りにあてた。やがて無事に平戸に帰ることが出来、それ以来これを吉例として松浦家では今日も門飾りに椎木を用いている。」
この椎木飾りは、今でも旧平戸藩内で受け継がれ、藩内の神社、社、旧家では、昔ながらの椎木飾りで歳神様をお迎えいたします。
 昨年は、大きな行事は延期、中止となり、支部内でも一同に集まる機会の少ない一年でございました。その中で、御宗家様、奥方様のオンラインお稽古での御指導は、誠に有り難く、お茶に対しての心を整え、技量の修得の先にあるものに気付き、さらに修練するための貴重な機会でございました。多くの会員に参加を促して、今後も、オンラインお稽古での御指導を核にしながら、日々のお稽古に励んでまいりたく存じます。
 コロナ禍のこの数年、行事やお稽古を平穏に続けられることが、どれほど有り難いことであるかを痛感いたしております。その時、その場に存在できることに感謝し、変化に柔軟に対応しつつも、変わらないもの、変えてはならないものを守りながら、できることを進めて参りたく存じます。23日には2年ぶりの支部の初釜を予定いたしております。
 少しずつ、交流が動き出した令和4年、皆様とお目にかかれますことを願っております。