平戸支部 夏便り
平戸支部松華会 森 三佐子
         
 平戸は、飛魚(あご)風が吹き始め、海に沈む夕日の美しい季節となりました。平戸支部での高校生・小学生の夏の活動を紹介いたします。
猶興館高校校外学習
 長崎県立猶興館高校の前身は、松浦詮(心月)公が創設あそばしました中学猶興館と平戸高等女学校です。戦前、平戸高等女学校では鎮信流修得が必須でございました。戦後、新制高校になりましてからも茶道部の流儀として、同窓会館2階に掲げられた心月公様と如月公様の御尊影にお見守りいただきながら鎮信流の稽古をいたしております。
 1・2年生の部員で、松浦史料博物館に参りました。閑雲亭でお茶一服をいただき、静謐な茶室の雰囲気を味わいました。お茶室担当者の、お菓子やお茶の出し方などお運びの手本を拝見し、文化祭へ向けてのよい経験となりました。    

博物館の見学は、じっくりと興味深く見学させていただき、教科書記載の歴史が目の前にあるという豊かな環境を、改めて実感したようでございます。





今後も、お流儀ゆかりの事物に触れる機会を持つよう心がけ、稽古に励みたいと存じます。


   
         
松浦市立調川公民館 夏の子ども茶会
 「地域子ども教室」の講座の一つとして、「日本文化に親しみ、もてなしの心を学ぶ~夏の子ども茶会」をいたしました。調川公民館では初めての講座ということで、子供たちも楽しみに待っていたようです。1年生から6年生まで13名の参加でした。
 昨年までの上志佐公民館と同様に、前半に「亭主になろう~もてなす心」の体験、後半に「お客様になろう~うけとる心」の体験という流れで行いました。

 前半は、お辞儀の仕方、「和敬静寂」の心、箸の扱いなどを学んだ後、持参の雑巾での掃除、縦割り班での花生け、軸掛け、お茶漉し干菓子の準備をいたしました。    

 後半は、客とお運びに分かれて交代でお茶とお菓子をいただきました。日常とは違うちょっと背伸びをしての初めての活動に、緊張しながらも積極的に取り組み、楽しいひと時を過ごしました。