小値賀町長寿寺御献茶式
平戸支部 松華会 永益幹子

 平成28年3月5日、小値賀島長寿寺境内にある「大応庵」に於いて、ご宗 家様が御献茶をあそばされました。
「大応庵」は松浦家16代当主、勝公によって建立されその後歴代の当主によって手厚く護られてきましたが、明治になって長寿寺の境内に移築されました。

 ご本尊は、弘法大師の作と伝わる弁財天です。    
またお堂の建築様式が拝殿と本殿が備わる神式の大変貴重な建造物とのことで昨年、町指定文化財に認定され、その修復を記念して今回のお献茶式がおこなわれました。
堂前の御影石の鳥居は「一竿鳥居」と言い、全国でも珍しいものとのことで、静山公のご寄進の銘があります。  
 また本堂には、雄香公のご画像、書状、松浦家歴代のご位牌、煕公の扁額、境内の遥拝所等、松浦家ゆかりの品々が数多く、盤珪禅師も一時期住まわれたと言い、大変格式の高いお寺でもあります。
この日は、風がひどくなにもかも吹き飛ぶような瞬間もありましたが、ご宗家様は粛々と泰然と、お点前をすすめられました。列席の来賓の方々、お寺様関係の方々も強風の中、静かに式に臨まれました。
  
 あとで、ご案内いただいた島のあちこちの名所旧跡、古い歴史と、何処を切り取っても美しい風景、それに皆さまのあたたかいお人柄が詰まった、船で3時間余りで行ける宝箱のような島でした。