平戸松浦家の椎木飾り

 松浦伯爵邸正門圖(松浦詮伯傳より)
写真は明治時代の平戸松浦家正月門飾りです。松浦家では代々正月門飾りは松竹梅ではなく、椎木が飾られます。
その由来は、松浦家23代覚翁弘定公が近隣の諸侯に攻められ、筑前の大内氏をたより箱崎金胎寺に難を避けていた時、明応元年の正月を迎えました。
当時その付近では若松を伐ることが禁止されていたので、やむを得ず椎木を伐って門松の代りにたてました。
やがて無事に平戸に帰る事が出来、それ以来これを吉例として松浦家では今日も正月の門飾りに椎木を用いています。

 延平郡王(鄭成功)祭における植樹祭風景
現在も椎木は縁起の良い象徴として平戸や松浦家の国際交流にも用いられています。
2008年2月17日 台南市延平郡王廟における植樹祭に、平戸より松浦家第41代当主松浦章氏が出席されました。台湾からは鳳凰木、中国からは刺桐木、日本からは平戸松浦家と鄭成功に所縁の深い椎木が送られました。
  写真 左 松浦家第41代当主松浦章氏  右 台南市長 許添財氏