平戸城再築城300年記念茶会
濃茶席 佐世保支部 松清会 浦川礼子

 松浦家第26代藩主(法印)鎮信公により(1599年)築城された亀岡城(日の岳城)が焼失し九十年後に30代藩主(雄香)棟公により再築城され享保三年(1718年)に完成した平戸城300周年お祝いの茶会が平成30年10月28日に茶道鎮信流・松浦史料博物館・平戸振興公社主催で行われました。
 濃茶席は平戸城天守閣展望所で開催され私も茶席を担当させて頂きました。前々日26日に梱包されたお道具を松浦史料博物館より城に運びました。前日27日亀岡神社にて御宗家様によるご先祖様への献茶式に参列しその後茶席の準備にかかりました。畳など大きな設営道具は松浦史料博物館及び平戸市役所の方々で搬入して頂き大変助かりました。
 何もなかった天守閣の空間がどんな風になるのか楽しみにしておりましたら見る間に見事にしつらえられ床に軸、三河内焼の花入れには立派にお花が入り、幕が張りめぐらされ見事な茶席が出来上がり皆様の手際の良さに感服いたしました。

 展望所の窓からは東西南北の景色、時には対馬も見えるそうで秋晴れに海山島のコントラストが素晴らしく最高のおもてなしではないかと楽しみに帰宅しました。当日28日は天気も良くお客様も喜ばれたのではないかと思います。
 今回は、平戸・佐世保合同チームで濃茶席8席を平戸の森先生を中心に10人で担当しました。張りつめた中にも和気藹々と心が一つになったように感じました。私も2席目にお点前をさせて頂きました。緊張の中、ご宗家様が席主でお出ましになり、和やかな雰囲気の中会話がはずみ流れるように茶席が終了した時にはほっと安堵しました。

 午後からは受付とお菓子の接待を致しました。お菓子は蔦屋製の「木の葉餅」お客様も喜んで召し上がっていらっしゃいました。
茶席を終えて降りてみえるお客様方が「お殿様とお席でご一緒でき感激しました。」と喜んでいらっしゃるお姿に私自身も茶会に参加させていただき良かったと嬉しく思いました。
 遠路ご参加いただきました梶の会幹事長、又各支部の皆様有難うございました。
平成最後の秋のお茶会と再築城300年という節目、私事ではございますが人生の節目に良い記念になりました。これからも茶道を通じて自分自身をさらに磨き高め新しい一歩を踏み出したいと思っております。
ご指導いただきました御宗家様・奥方様ありがとうございました。


薄茶席 平戸支部 松華会 谷川接子
 夕方になりますと風が冷たく感じられる10月28日、平戸城再築城300周年記念茶会が行われました。北虎口門より往時を偲ばせる坂道を登りますと、本丸でございます。
 そこ本丸が薄茶席でございました。この記念する茶会に猶興館高校茶道部の生徒たちも参加させていただきました。緊張の中、お客様に一服差し上げる嬉しさを感じておりました。
 お道具も平戸にゆかりのあるお道具でございまして、永益会長の説明で皆様熱心にご覧になられておりました。お菓子は、百菓乃図より「若紫」とオランダ人アーティストが平戸滞在の折にデザインされた「太陽光線」でございました。
 天守閣を見上げながら一服して頂き、また、天守閣を背景に写真を撮られる方など、天候にも恵まれ楽しんで頂けたと思われる1日でございました。